潰れる会社の特徴(企業はなぜ衰退するのか)
新規設立した法人の存続率は1年後40%、10年後10%などネガティブな統計データが多数出ているのは有名な話です。
起業して10年後に会社を存続させることの難しさは、これから起業する方も理解している方が多いでしょう。
しかし、なぜ多くの企業が衰退していくのでしょうか?今回の記事では潰れる会社の特徴や衰退する要因について詳しく解説いたします。
会社が潰れる(倒産する)パターン
会社が潰れるケースは以下のパターンがあります。
- 当初の事業計画が甘かった(設立してすぐに倒産)
- 時代の変化で既存サービスが売れなくなった
- 強力なライバルの出現(顧客を取られる、価格競争の激化など)
- 起業して一度は軌道に乗ったが成長戦略で失敗する(事業投資のミス)
- 資金繰りの問題(銀行の貸し剥がしなど)
- 主要な取引先から切られる(下請業務)
- 従業員がついてこなかった
ほかにも幅広いパターンがありますが、大きく分けると経営戦略上の問題、外部環境の変化、経営者のマネジメントミスの3種類に分類されます。
当初の事業計画が甘い場合は根本的な所に原因があるので、今回の記事では詳しい解説を割愛します。
起業当初はうまくいっているのに、時間の経過とともに経営が悪化してしまう要因を深く掘り下げてみました。
事業の継続には柔軟性が必要
ビジネスモデルにもよりますが、同じことを続けて一定の収入を確保できるビジネスは少ないです。
多くのケースでは、時代の変化によって提供サービスそのものの需要が減ったり、取引先が切られたり新規開拓するなど売上構成比率が変化していくものです。
時間の経過とともにビジネスの環境や提供するサービスの需要、競合他社の状況が変化してくるため、会社を成長させ続けるには時代に応じて柔軟な対応を求められます。
当初の事業計画がどれだけ素晴らしくても、時代に対応できる柔軟性がなければ、老舗企業へと成長していくことが難しいです。
従業員のモチベーション
起業した際のオープニングメンバーはみんなモチベーションが高く、給料が安くても一生懸命働いてくれます。
オープニングメンバーが頑張ってくれるのは、ビジネスが成長した際の見返りを求めているからです。
事業が軌道に乗って利益が出ているのに、経営者ばかり美味しい思いをして従業員へのリターンが少ないとモチベーションが下がり、品質の低下や優秀な人材を失ってしまいます。
従業員のモチベーション低下に対する対策が取れていない会社は、品質低下や求人広告費、人材育成のコストなどで経営が圧迫されていくので注意しましょう。
事業が長く続くほど大事件が起きやすい
経営に大打撃を与える事件は以下のパターンがあります。
- 世界大恐慌(リーマンショックなど)
- 大規模災害(大地震、洪水、台風など)
- 会社の不祥事(飲食店の食中毒、行政処分、損害賠償が発生するミス、クレームによる風評被害など)
- 従業員のストライキ
- 従業員の一斉退職
- 主要取引先を失う
- 銀行からの貸し剥がし
長年、黒字経営を続けている老舗企業でも、長い歴史の中には何度も事業の存続を脅かす事件が起きているものです。
そして存続できる企業は事前にリスク回避を講じることで大事件が起きても倒産させずに生き残っています。
会社の運営期間が長いほど、何かしらの大事件がどこかで発生する確率が高まります。
利益が出た際は各種保険への加入を見直したり、取引先を多様化させキャッシュフローを良くしたりするなど、リスク回避に努めることが潰れない会社を作るコツです。