残業代未払問題は最近注目度を増し、会社経営者はしっかり考えて取り組まないと痛い目に合う事があります。

会社経営者が知っておくべき残業代のルールと考え方

MENU

 

会社経営者の責任として大きなテーマとなるのが従業員の管理です。

 

労働問題というのは近年大きな注目を集め、その中でも特に重要なのが残業代未払問題です。従業員を法定労働時間以上の勤務をした場合会社側は残業代を支払う義務が発生しますが、多くの会社がしっかりとした残業代支払いができていないのが現状です。

 

最近では残業代未払問題をめぐって従業員や元従業員が訴訟を起こす例も多く、大きなトラブルになるリスクがある問題だと会社経営者は認識をして対策を取る事が必要になります。

 

 

残業代とは

 

残業代単価はどうやって決まるのか?

 

残業代の単価については、主に法内残業法外残業があります。

 

法内残業

法内残業の場合は就業規則や労働契約等により合理的な範囲内であれば任意に設定をする事が可能となっています。
基本給に対して決めたり、一律計算を行うなど、法令による最低労働賃金等を下回らなければどのような形でも問題はありません。

 

あらかじめ残業代の単価については会社側がしっかりとしたルールを設定し管理しておく事が大切です。
規約がない場合は給与を時給換算するのが一般的な行政上の扱いになります。

 

法外残業

法外残業においては通常の労働時間の賃金×1.25倍以上の支払いが義務付けられています。
法内残業と法外残業の考え方については、通常の勤務時間も含めて労基法で定められた週40時間もしくは1日8時間を超えるか否かがポイントになってきます。

 

 

 

残業代を支払わなくても良いケース。

 

あらかじめ特定の労働条件で同意を得ている場合は残業代は支払わなくても問題ないケースがあります。

 

具体例を紹介すると、

  • 管理監督に該当する労働者
  • 裁量労働(労使協定の締結等一定の手続きを経た場合に限る)
  • 裁量労働時間制(対象の職種や職務を法律上限定した上で、労使協定の締結等一定の手続きを経た場合に限る)
  • フレックスタイム制
  • みきり残業(残業代の前払い・定額支給等)

などがあります。

 

こういった例は労働者と事前に同意を得るなど、しっかりしたルールの上で成り立つ事です。
後から残業代請求をされた場合に、いずれかの条件に当てはめて残業代支払いを免れようとしても、事前の同意や規約等の実績がなければ通用しません。必ず残業代のあり方やルールを事前にしっかり構築しておく事が大切です。

 

 

 

理不尽なルールは通用しない事も

 

ブラック企業と呼ばれる会社などは残業代未払請求を回避する為に、上述で紹介した、フレックスタイム制の導入やみきり残業制度、この他にも外周りの営業マンには残業代を支払わない変わりに歩合給を与えるなどのルールを設定しています。

 

こうした残業代対策は条件に合致していればとても有効で、会社側と労働者の双方が納得できる取り決めとなる事もありますが、こうしたルールを利用して、給与に見合わない過度な残業を与えてしまう場合は、弁護士を介入した残業代未払請求などで会社側が不利になる事があります。

 

残業代対策は払いたくないから行うのではなく、労働者に納得して勤務してもらう為に行う事だという認識を必ず持つようにしましょう。

 

 

 

残業代未払の場合はどうなる

 

残業代未払い問題は厳密に言えば法律に触れる部分もありますが、一般的には民事による問題でお金での解決になります。請求があった時にだけ応じれば良いという浅はかな考えを持っていると、痛い目に合う事もあるのでルールをしっかり認識しておきましょう。

 

 

残業代未払請求は倍返し請求となる!?

 

残業代未払問題には付加金制度というものがあります。
これは労基法独自の制度で、裁判所が必要と認めた場合には、未払い残業代と同額を上限とした付加金を請求できる制度です。

 

付加金は残業代とは別途に支払わなければいけませんので、残業代未払で告発され支払い請求された場合は、本来支払う残業代に付加金を加えた約2倍の費用が発生する事があります。

 

 

 

未払金には利息がかかる

 

残業代未払請求をする多くのケースでは、会社を退職後に行う元従業員です。
会社に在籍している場合は残業代の請求を法的に求める事ができず、結果として退職後に一括して遡り残業代を請求する事が一般的です。

 

この場合は残業代に加えて付加金にも遅延利息を加えた金額を支払う義務を負います
なお未払残業代は在職中・退職後に関わらず2年間の時効があります。

 

うちの会社も不安だと思う場合は、過去2年に遡って資料を保管しておく、対策を考えておく事が大切になります。

 

 

 

極度の残業が原因で損害賠償される事も

 

大手運送会社や大手居酒屋チェーン店などの従業員が、働き過ぎの過労死で労災認定を受けた事例はこれまでにも何件もあります。

 

これは残業代未払問題だけでなく、残業問題に関わる事ですが、場合によっては健康状態を損ねる環境で勤務をさせたとして、会社側が損害賠償される事もあります。こういった責任を認識して残業問題にはしっかりと対策を取っておく事が大切です。

 

 

 

会社の評判が落ちる

 

ネットに書き込むバナー

最近では実際に従業員から残業代未払請求をされなくても、筋の通っていない残業のルールや従業員に不利なルールがあれば、すぐにネットに情報を書かれてしまいます
「あそこの会社は残業代を払ってくれない。」「定時には絶対に帰れない。」などの口コミをかかれてしまうと、世間からはブラック企業というレッテルを貼られ、求人を行っても優秀な人材が集まらなくなってしまう事もあります。

 

残業代未払問題では法令の隙間を探すのではなく、労働者が安心して働ける環境を作る事が大切です。